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退職者の書類保管期間を一覧解説!起算点や最新の保存・廃棄方法も

退職者の書類保管期間を一覧解説!起算点や最新の保存・廃棄方法も

退職した従業員の関連書類は、法律によって一定期間の保管が義務付けられています。

しかし、書類の種類によって根拠となる法律や保管期間が異なるため、管理が煩雑になりがちです。

本記事では、退職者の書類に関する保管期間を一覧でわかりやすく解説し、起算日や法改正のポイント、適切な廃棄方法まで網羅的に説明します。

退職者の関連書類を保管するのは法律で定められた企業の義務

会社には、退職した従業員に関する特定の書類を法律で定められた期間、適切に保管する義務があります。

この義務は労働基準法や税法、社会保険関連法など複数の法律で規定されています。

人事・労務担当者はこれらの法的要件を正確に理解し、遵守しなければなりません。

保管義務を怠ると、法律に基づく罰則の対象となる可能性があるため、社内での管理体制を整備することが不可欠です。

退職者の個人情報を守り、企業のコンプライアンスを確保する上で重要な業務といえます。

【期間別】退職者の書類保管期間が一目でわかる一覧表

退職者の関連書類は、その種類によって法律で定められた保管期間が異なります。

ここでは、保管期間が「2年」「3年」「5年」「7年」「30年以上」の書類に分けて、それぞれ具体的にどのような書類が該当するのかを解説します。

文書の保管年数については「[文書の保管年数を法律別に解説](https://tribox.shibusawa.co.jp/column/zcelyamhq)」で詳しく紹介しています。

2年間の保管が義務付けられている書類(雇用保険・社会保険関連)

雇用保険法に基づき、2年間の保管が義務付けられている書類には、従業員の雇用保険に関する手続きの記録が含まれます。

具体的には、「雇用保険被保険者資格喪失届」や、退職者に交付する離職票の基となる「雇用保険被保険者離職証明書(事業主控)」などが該当します。

これらの書類は、退職後の失業給付手続きなどに関する問い合わせに対応するためにも重要です。

また、健康保険法施行規則第34条では健康保険に関する書類を2年間、厚生年金保険法施行規則第28条では厚生年金に関する書類を2年間保管することが定められています。具体的には、退職時に提出する「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」や、被扶養者の変更手続きに用いる「健康保険被扶養者(異動)届」などがこれに該当します。これらの書類は、従業員の社会保険資格の喪失を証明する重要な記録です。

3年間の保管が義務付けられている書類(労働基準法関連 ※経過措置)

2020年の労働基準法改正により、賃金請求権の時効が5年に延長されたことに伴い、関連書類の保管期間も原則5年となりました。

しかし、企業の負担を考慮した経過措置として、当面の間は「3年間」の保管が認められています。

対象となるのは「労働者名簿」「賃金台帳」「雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類」などです。

5年間の保管が義務付けられている書類(労働基準法・安全衛生法関連)

労働基準法では、関連書類の保管期間が原則として5年と定められています。

経過措置として3年が認められている書類も、将来的な完全移行を見据えて5年保管することが推奨されます。

また、労働安全衛生法に基づき作成される「一般健康診断個人票」も5年間の保管義務があります。

健康診断の結果は、従業員の健康管理の記録として重要な意味を持ちます。

7年間の保管が義務付けられている書類(税法関連)

税法(国税通則法)では、税務に関連する帳簿書類の保管期間を7年間と定めています。

退職者に関連する書類では、年末調整で必要となる「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」や「源泉徴収簿」などが対象です。

賃金台帳が源泉徴収簿を兼ねている場合、その賃金台帳は労働基準法の規定(3年または5年)ではなく、税法の7年間保管が適用される点に注意が必要です。

書類の保存期間については「[書類の保存期間の数え方と起算日](https://tribox.shibusawa.co.jp/column/ywnsvepq3rmr)」で詳しく紹介しています。

30年以上の長期保管が必要な書類(特別健康診断関連)

労働安全衛生法では、特定の有害物質を扱う業務に従事した従業員の「特別健康診断個人票」について、その物質の種類に応じて長期間の保管を義務付けています。

例えば、一部の特定化学物質や石綿(アスベスト)関連の業務では30年、40年といった極めて長期の保管が必要です。

これは、業務に起因する健康障害が年月を経て発症する可能性があるためです。

いつから数える?書類ごとに異なる保管期間の起算日を解説

書類の保管期間を正しく守るためには、「いつから数え始めるか」という起算点を正確に把握することが重要です。

この起算日は書類の性質によって異なり、間違えると保管期限を満たさないリスクが生じます。

主な起算日のパターンを3つに分けて解説します。

退職日や死亡日が起算日となる主な書類

従業員の在籍そのものに関する記録は、その従業員のステータスが終了した日を基準に数え始めます。

具体的には「労働者名簿」や「雇用契約書」、「解雇通知書」といった書類が該当します。

これらの書類の保管期間は、従業員の退職日または死亡日から計算を開始します。

賃金の最終支払日や完結日が起算日となる主な書類

給与や支払いに関連する書類は、その金銭のやり取りが完了した時点が起算日となります。

「賃金台帳」については、原則として従業員の最後の賃金を記入した日が起算点ですが、賃金の支払い期日が後にくる場合はその支払い期日が起算日となることがあります。

また、「源泉徴収簿」は法律で定められた帳簿ではないため、起算日について明確な規定はありませんが、関連する支払いが完結した日や最後の記録がなされた日を目安に期間を計算することが考えられます。

給与明細の保管期間については「[給与明細の保管期間と会社側の義務](https://tribox.shibusawa.co.jp/column/7v3x0rct9z2o)」で詳しく紹介しています。

事業年度の末日が起算日となる主な書類

税務に関連する書類は、その書類が対象とする事業年度の終了日が基準となることが多いです。

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などの税務関係書類は、提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年間と定められています。

このように会計年度や申告サイクルに連動して起算日が設定されるケースもあります。

【2020年法改正】労働基準法の保管期間が3年から5年に延長

2020年4月1日に施行された改正労働基準法により、賃金請求権の消滅時効が、当分の間は3年となりました。これに伴い、賃金台帳などの関連書類の保管期間も、当分の間は3年に変更されています。企業の担当者は、この法改正のポイントを正確に理解しておく必要があります。

原則5年保管への変更点と対象書類

労働基準法第109条に定められている労働関係の記録保存期間は、法改正により原則として5年間に延長されました。ただし、経過措置として「当分の間」は3年間の保存で足りるとされています。この期間は、労働者名簿、賃金台帳、雇入れ・解雇・災害補償・賃金その他労働関係に関する重要な書類が対象となります。

「当面の間は3年」とする経過措置の現在の扱い

保管期間が原則5年へ延長されましたが、企業の急な負担増を避けるため、当分の間は経過措置として従来の「3年間」が適用されています。

したがって、現時点で書類の保管期間が3年であっても、直ちに法律違反となるわけではありません。

ただし、この経過措置は将来的に見直され、完全に5年へ移行する可能性があるため、体制が整っている企業は5年間の保管に切り替えることが推奨されます。

保管期間を過ぎた書類の安全な管理と廃棄方法

法律で定められた保管期間が満了した書類は、適切に廃棄する必要があります。

不要な個人情報を持ち続けることは、情報漏洩のリスクを高めることにつながります。

ここでは、書類の安全な廃棄方法や電子データによる保存、法定期間を超えて保管すべきケースについて解説します。

個人情報漏洩のリスクを防ぐ書類の廃棄手順

保管期間を過ぎた書類を廃棄する際は、個人情報が外部に漏れないよう万全の対策が必要です。

安易に一般ごみとして捨てることは避けるべきです。

社内のシュレッダーで細かく裁断する方法が一般的ですが、量が多い場合は書類溶解サービスなどの専門業者に依頼するのが確実です。

廃棄証明書を発行してくれる業者を選ぶと、より安全に処理の記録を残せます。

書類の廃棄については「[書類を「廃棄する」と「破棄する」の違い](https://tribox.shibusawa.co.jp/column/ctz9h1ioap3)」で詳しく紹介しています。

紙の書類を電子データ化して保管する際の法的要件

e-文書法や電子帳簿保存法の要件を満たすことで、紙の書類をスキャンして電子データとして保存することが認められています。

電子化により、保管スペースの削減や検索性の向上といったメリットが得られます。

ただし、タイムスタンプを付与するなど、データの改ざんができないようにする「真実性の確保」や、ディスプレイやプリンタで明瞭に確認できる「可視性の確保」といった法的要件を遵守する方法で運用しなければなりません。

退職後のトラブルに備え法定期間を超えて保管すべきケース

退職後に未払い残業代の請求や不当解雇などを巡るトラブルが発生する可能性があります。

賃金請求権の時効は当面3年ですが、将来的に5年となることや、その他の民事訴訟のリスクを考慮すると、法定期間を超えても関連書類を保管しておくことが有効な場合があります。

特に、タイムカードや雇用契約書、就業規則などは、訴訟の際の証拠となり得るため、企業のリスク管理方針に応じて保管期間を延長することも検討すべきです。

退職者書類保管期間に関するよくある質問

ここでは、退職者の書類保管に関して、人事・労務担当者から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。

労働基準法改正後の保管期間は、結局3年と5年どちらで対応すべきですか?

現在は経過措置により3年間の保管で法律違反にはなりませんが、5年間で管理することが強く推奨されます。

賃金請求権の時効が延長された背景を踏まえると、退職後のトラブルに備える観点からも5年保管が安全です。

将来的な完全移行も見据え、可能な限り5年保管の体制を整えるのが望ましいでしょう。

法定期間を過ぎても書類を保管し続けることに法的な問題はありますか?

直ちに法的な罰則があるわけではありませんが、個人情報保護の観点から問題となる可能性があります。

利用目的がなくなった個人情報を保有し続けることは、個人情報保護法が定める安全管理措置義務に反すると見なされるリスクや、情報漏洩のリスクを高めます。

目的なく保管することは避けるべきです。

不採用になった応募者の履歴書や職務経歴書の保管義務について教えてください。

不採用者の応募書類に法律上の保管義務はありません。

しかし、これらは個人情報にあたるため、適切に取り扱う必要があります。

一般的には、本人に返却するか、応募者の同意を得た上で社内で責任を持って裁断・廃棄します。

トラブル防止のため、募集要項に応募書類の取り扱い方針を明記しておくと良いでしょう。

まとめ

退職した従業員の書類保管は、企業の法的義務であり、コンプライアンス上極めて重要です。

書類ごとに根拠法や保管期間、起算点が異なるため、正確な知識に基づいた管理体制の構築が求められます。

特に2020年の労働基準法改正により、関連書類の保管期間は原則5年(当面は3年)に変更された点を理解しておく必要があります。

本記事で解説した期間別の一覧や起算日のルールを参考に、自社の書類管理プロセスを見直し、適切な保管と安全な廃棄を徹底してください。

※本記事の情報は2026年7月時点のものです。法改正や解釈の変更等により、内容が最新と異なる場合があります。掲載内容の利用によって生じたトラブルや損害について、当社は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

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機密情報をはじめとする重要書類の保管・管理・廃棄まで、澁澤倉庫グループの文書保管サービス「tribox」が一括サポートします。100年以上の実績に裏打ちされた保管品質と、お客様の業務フローに合わせた柔軟な対応力で、多くの企業の文書管理課題を解決してきました。

「今の保管体制で本当に大丈夫か確認したい」「外部委託のコストを試算してみたい」という段階からでも、お気軽にご相談ください。

この記事の著者

澁澤倉庫のtribox 営業担当者

澁澤倉庫入社11年目。文書業務担当2年目。文書管理について1から勉強するうえで、役に立つ情報を発信中!

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